彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「いくら、自分のスマホや自宅のパソコンで登録やログインしなかったとしても、家に請求書が届いたら、内緒でゲームしてるのがバレるよね?」



未成年という立場に加え、お金がからむことは、絶対親に隠しきれないと思う。

自分1人じゃ気づかなくても、誰かに話せば、別の意見が聞けるかもしれない。

そんな思いで友達に聞いた。



「ここの子達、そういうのはどうしてるのかな?」

「あ、それはたぶん、自分で支払ってるんだよ!私もゲームの支払いは自分のお小遣いで、『ネット口座』で支払ってるもん。」

「ネット口座!?」

「うん!すがちゃんも、ネット口座持ってるよね?」

「えっ!?持ってないよ!親が許可してくれないから・・・」

「え?親の許可がいらない、本人確認のみのネット口座があるのを知らないの!?」

「ええっ!?そんなのがあるの!?」

「あるよ。」



〔★真面目な話、15歳以上から利用可能なネット口座が存在する★〕



軽い気持ちで振った話が、予想以上の収穫をもたらしてくれた。



「最近は、15になった未成年なら、親の許可なしで登録できるネット口座があるんだよ。私はゲームの支払いは、その内緒の口座から支払ってるもん!」

「そうなんですか!?」

「みんなそうじゃない?さっき話したマイフレンドさんも、親がうるさいから~おばあちゃんとかおじいちゃんに、保護者してもらって、ネット口座を開設してるんだって。困った時の神頼みよりも、祖父母頼りだよね~」

「・・・・・・・!?」

それは・・・・危ないだろう!?



(待って待って!よっちゃんで、親で内緒の口座を持ってるとなると・・・・・・悪人たちに悪用されやすいじゃんか!?)





―ガキの中には、未成年が単独で金を借りれないとわかっててやるこざかしいのもいる。―





脳裏によみがえる闇金さんの言葉。

今まさに、よっちゃんとつながってる人が、わかっててやってるタイプ。

やだやだやだ!



(そのうち、ゲームするための資金をゲットのためだけに、偽装結婚とかしてまでするような子達が出てきそうで怖い!)



せめて、この街の―――――友達のよっちゃんの安全のためにも、『GREAT STAGE』はぶっつぶしておかないとだめだわ!



〔★凛のやる気が7上がった★〕




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