彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
(つなぐ、あのやろう!!)
すぐに涼子ちゃんとますみちゃんを!!
女子3人をこの場から返さねば!!
(つなぐに撤退命令をー!!)
出したいけど!!
出来ない!!
(菅原凛の状態で、友達といる時に、凛道蓮の携帯は使えな―――――――い!!)
ヤバいよヤバいよどうしよう!?
〔★予想外のピンチが発生した★〕
「すがちゃん?どうかしたの?」
「え!?ううん!なにもないよ!?どうして!?」
「だって、買ってきたのに飲もうとしないから・・・・麦茶って、すがちゃんの中じゃ、お茶系じゃなかった?」
「ううん!!そんなことないない!いただきまーす!」
不安そうにするよっちゃんに笑顔で答え、キャップをひねって中身を飲む。
ごくごくと飲みながら考えた。
(くっそ!どうすりゃいいんだよ!?)
つーか、なんでGREATSTAGEにいるんだよ、オイ!?
ここ地雷地と同じような場所なんだぞ!?
わかってるはずだろう、つなぐ!?カンナさんも、止めてくれなかったのか!?
つーか、凛子とナナとココってなんだ!?偽名か!?偽名だよな!?
変そうということは、つなぐが実行犯か!?
モニカちゃん級のメイクテクでかわいくしやがって!プリクラ一緒にとりたいぞ、コラ!?
つなぐの奴、わかってて連れてきたんかあのボケ!
涼子ちゃんとますみちゃんは堅気だってのによぉー!!
〔★凛の心は修羅場となった★〕
凛道蓮として動けない以上、今できることはただ1つ・・・!
(静観するしかない。)
「私そんなに麦茶飲む習慣はなかったんだけど、伊藤園のピカチュウコラボで飲んだら、ハマッたんだ~」
「へ、へぇ~そうなんだ~元々、ポケモン好きだったの?」
「うん!ポケモン可愛いじゃん!?ピカチュウ押しなんだ~♪」
「いいね!もっと聞きたい!お話して!?」
「いいの!?話し出すと私、長いよぉ~?」
「いいよ!私、よっちゃんのことをもっと知りたいから!」
「!?・・・・・・・・・ピカチュウの間違いでしょう?」
「ううん、よっちゃんのことを聞きたい!」
「あ・・・ありがとう・・・・じゃあ、話すね?」
うつむき加減で言う相手越しに、変装中のカンナさん達を見つめる。
よっちゃんには悪いけど、彼女にしゃべらせつつ、カンナさん達を監視して、よっちゃんの話に相づちを打ちつつ、カンナさん達の様子をうかがうしかなかった。