彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
あーあと思っていたら、画面がゆれて正常になる。
〈聞こえてるか、凛?〉
「瑞希お兄ちゃん!」
大好きな人が現れたので、とりあえずお詫びした。
「のぞいてすみませんでした!でも僕、今日、瑠華さんに会います!大丈夫です!」
〈・・・いいのか、凛?〉
「瑞希お兄ちゃんと一緒なら平気です!」
〈いいよな、烈司?〉
〈いいぜ。そういう条件だからさ。〉
〈だとよ。凛、降りて来い!〉
「はい!すぐにお側へ!」
画面越しの彼に伝えて、一目散に1階へと駆け降りる。
閉店した店内には、瑞希お兄ちゃんと烈司さん、モニカちゃんと獅子島さんと、百鬼に羽交い絞めにされているヤマトがいた。
「お話しできるんですか!?」
店舗へ駆け込みながら瑞希お兄ちゃんに聞けば、苦笑いしながら答えてくれた。
「烈司がアポはとりしてくれたんだ。そうだろう?」
「そういうこと♪」
「ありがとうございます、烈司さん!じゃあ瑠華さんは、怒った理由を教えてくれるのですね!?」
「いやいや、瑠華ちゃんじゃなくて、瑠華ちゃんの保護者的な人。」
「保護者、的な人・・・?」
「おう。」
聞き返せば、瑞希お兄ちゃんがおしゃった。
「詳しいことは、『凛道さんと先代の龍星軍総長と親衛隊長がくれば話す』って言ってんだよ。」
「え!?僕と瑞希お兄ちゃんと烈司さんの3人ですか!?」
「俺はわかるけど、なんで烈司まで・・・」
「いろいろあんだよ、瑞希~」
「わははははっ!そういうや、あそこは店長も女だったな~!?」
「フン・・・そういうことか・・・」
「やーねぇー!いやらしいったらありゃしないわ!」
「え?ど、どういうことですか・・・??」
「あ~凛は知らなくていい!烈司、予定通り、今日会いに行く。それでいいよな?」
話をにごすと、烈司さんに話をふる瑞希お兄ちゃん。
これに烈司さんは笑顔で答える。