彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)



「てか、中学生はスナックに出入りできませんよね!?」

「だから、それができるヤンキー達と言えば・・・蓮君ならわかりますね?」

「わかりましたが、出入りを許しちゃだめですよ、大人!?」

「仕方ないですよ。経営者元ヤンなんです。もっとも、お金落としてくれるから、大目に見ちゃったんですから。」

「あなたから瑠華さんに来ないように言ってくださいよ!」

「そこはお金落としてくれるので~」

「お母様が聞いたら泣きますよ!?」

「アハハハ!もう散々泣かせちゃってます~!ということで!気づけば、瑠華の取り巻はヤンキー達になっていました。学校でも店でも・・・昼も夜も・・・自然と男といることが当たり前になりましてね。男友達がいつも周りにいて、俗に言う『姫』っていうやつですかね~瑠華、ヤンキー達の姫になっちゃったんですよ。」

「あ~・・・確かに瑠華さん、美人ですもんね・・・」

「でしょでしょ!?あたしの妹分ですからねー!まさに、女王様・・・じゃなくて、姫にふさわしいですから♪でもね~・・・それでますます、女に妬まれて、女友達が出来なくて・・・同性で仲いいのは、あたしを含めて片手で足りるぐらいだったでしょうね。」

「つまり、5人以下ですか・・・?」

「それぐらいですね~あの子の取り合いで、男がもめることも多くて大変でしたよ。本人にその気がなくても、勝手に惚れられますから。瑠華も恋愛には関心がある方でした。家族愛がダメなら、好きな子を作って落ち着く方が良いじゃないですか?」

「そうですね。家族愛に見きりつけるのはよくあることです。」

「そうだな。」

「そうだろうな~」



強く同意する私と、真顔でうなずく瑞希お兄ちゃんと、その理由を知っていて苦笑いする烈司さん。





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