彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
◇本日恋愛大吉日!?元ヤン様から溺愛中◇
菅原凛は我慢するが、凛道蓮は我慢しない。
菅原凛でたまったストレスは、菅原蓮で発散する。
『俺』がグチグチ言うのは、凛道蓮になってからだ。
「・・・というのが、ヤマトと別れた後のことだ。」
「うはっはっはっ!わしが代わりに地獄送りにしよかー!?」
ヤマトが運転するバイクの後ろで報告すれば、明るい声で慰めの言葉をかけてくれるマブダチ。
単車を走らせながらヤマトは言う。
「いや~うははは!なんぼなんでも、はらわた煮えくり返るのぉ~!?凛が黙っててくれるなら、わしが煮たり焼いたりするでぇ~!?」
「どんな料理をするんですか!?いや、僕が自分で何とかしなきゃいけないことだからな・・・・・・」
「うはははは!無抵抗すぎるのもあかんでー!?そのうち自分、命を脅かされるようになるかもしれへんやん!?」
「そんな、大げさな・・・」
「うはははは!そうなったら助けたるわ!今日のところは、瑞希はんでリフレッシュしとき~!ちゅーか、今月は毎日Felicita(フェリチータ)が営業ってのはマジかいな!?」
「マジですよ。」
7月8月と、2カ月かけて夜店でコーヒーショップをした。
そこでお店の宣伝もしたので、新規のお客様を得るために、9月だけはほぼ毎日営業するんだって。
「僕も、お手伝いに通いますから。」
「うははは!新学期最初のテストは大丈夫かいの!?」
「大丈夫です。」
「わし、あかんかもしれんねん!うはははは!」
「勉強しましたよね!?もう忘れたんですか!?」
「うははは!ネット通貨のことで大変だったんや~!」
「ネット通貨?」
「せやねん!長ちゃんとつーちゃんとわしで、ネット通貨をしたんや!予想以上に儲けてしもうてなぁ~うはははは!」
ヤマトの話を聞いて、ふと思い出した。