彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


「よく来たな、凛。」

「はい!来ましたぁ~♪待ちきれませんでしたぁー♪」

「ハハハ!俺も待ってたぞ~」


笑顔で答えてくれたのは、私が6年間片思いしている真田瑞希さん!


「びっくりしましたぁ~いきなり背後に立たれましたので♪」

「これぐらいでビビるなよ~まぁ、少し驚かす気はあったけどな?」

「もぉ~お兄ちゃんてばお茶目♪」

「ところで、五十嵐はどこ行ったんだ?」

「ちーちゃんとゲームらしいです~あ、お店が終わってから、こっちに来るとは言ってました~!」

「そっか・・・じゃあそん時でいいか。」

「なにがですか?ヤマトに用事でもあったんですか?」


そこまで言って気づく。

さっきほど、ヤマトがうっかり(!?)しゃべったヒミツの話。



(悪質なネット通貨問題・・・。)



もしかして、そのことだろうか?

確かめとこう。



「ところでお兄ちゃん、ヤマトがお兄ちゃんからネット通貨・・・」

「ああああ――――――!!凛っ!昨日の集会、どうだった!?ちゃんと寝れたか!?調子どうだ!?」

「あう!?」



大声で言うと、私の顔を触りながら聞いてくる好きな人。


「ちょ、おにい・・・!?」

「凛は無理するからなぁ~!!平気か!?」


まるで、話を変えるような対応。

いや、明らかに私の聞きたいことを察しての反応と誤魔化し方。



(ネット通貨の話をさせないような対応と言った方がいいかしら?)



プ二プ二とほっぺを触ってくるのでうまくしゃべれない。


しゃべれないが・・・



「り~ん~♪」

「・・・えへへへ・・・♪」



好きな人に撫でまわされてるうちに、どうでもよくなる。



「凛、中で話聞こうか~?何飲む?ジュースか?コーヒーか?ん~?」

「じゃ、じゃあ・・・ジュースを下さい・・・!お店が終わった後は、瑞希お兄ちゃんのコーヒーを・・・♪」

「よしよし!まずは、オレンジジュースな~?ほれ、こっち来―い!」

「はーい♪」



うん、ネットコインなんてどうでもいいよねぇ~♪



〔★瑞希の作戦勝ち、凛は追及をやめた★〕


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