彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)


熱くなる顔に、瑞希お兄ちゃんの吐息がかかる。


「凛、この中だとどれが良い?」

「え・・・?」


問いかけてくる彼が見せたのは、タプレットの画面。


「これは・・・?」


見せられたのは、シルキロールの販売ページ。


「ネットショッピング・・・?」

「おう、通販だ。最短、1日で届くらしいから、どれにする?」

「え?どれと言われても・・・えーと・・・僕の予算的には~」

「ばか。金の心配はするな!俺が買ってやるんだから。」

「え!?ダメですよ!?」

「なんで?」

「だって、お金のことは~おんぶにだっこは出来ないですよ!」

「コラ、約束忘れたか?俺に甘えろって言ったよな?」

「え!?い、言われましたけど・・・」

「だったら、兄貴に従いな。勝手に決めちまうぞ~?」


そう言って、一番高い商品をクリックしようとする。


「わぁあー!?ダメダメ!僕が選びますから!」


こうなっては、断れないと判断。

せめて、負担にならない金額をと思って彼に伝える。


「僕に選ばせてください!」

「やっと素直になったなぁ~?最初からそう言えっての。」



満足そうに笑うと、私の肩に顔を乗せて一緒に画面を見始める。


「凛がどういうのが好きかわかんねぇけど、似合いそうだと思ってな~」

「あ、ありがとうございます・・・」

(きゃー!密着度が、高い高い♪)


椅子に座る私を背後から抱きしめながら、もたれかかってくる好きな人。


「凛、ずっと着けっぱだから、通気性が良いのが良いと思うんだよなぁ~」


補足筋肉質な瑞希お兄ちゃんの肩手が私の体にからみ、もう片手が彼のタプレットを操作している。


「あと、肌に優しいタイプな。皮膚系のアレルギーがなくても、ケアは大事だからよ~」


私と画面を交互に見ながら、私の近くでささやいて下さるとか!

なんてハッピーな状況なのでしょう!!



〔★瑞希はネット通販に集中している★〕
〔★凛は瑞希に集中している★〕


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