皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
ヒナが妹の小さな頃に着ていた服を引っ張り出して来てくれて、すでに眠そうになってるアリスに着せた。



これ、いつ戻る…?



ジェードが慌てて呼んできたリリーに聞いてみる。



「どうすればいいのだ…?」

「予想外だわぁ。わたしが飲んでも10代くらいになるだけだったのに」

「お前、飲みすぎて効かないのではないか…?」

「そうなのかしら。そのうち、効果が切れますわよ」

「そのうちとは?」

「ひとそれぞれ。ふふっ、可愛らしい」



いやいや、可愛いけれども‼︎



こんな姿、他の者に見られたら本当に幼女趣味があると思われるではないか。



「アリスはこのまま部屋から出さないようにしなければ…」

「ステキ。ふたりで部屋にこもって愛を育むのですねぇ」



ふざけたことを言うリリーを睨み、とりあえず今日はアリスの眠気が限界のようなのでそれぞれを部屋に帰した。



「ベッドで寝ろ」

「抱っこぉ…」

「は?」

「うぅぅぅ…歩けないぃ…」



いつもより軽いアリスを抱き上げると、なんとも言えない守りたい感情が湧き出した。



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