皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
目が覚めても、殿下が隣にいる。



愛おしそうに私を見ているっ‼︎



「おはよう、アリス」

「お、おはようございます…」



やっぱり殿下は変態なのでは…?



なぜ、そんな慈しむような目をするの‼︎



「殿下、おかしいです…」

「ん?何がだ?」

「や、優しい…」

「小動物に優しくするのは間違っていると…?お前は悪魔だな…」

「私はアリスですってば‼︎何も変わってないのです‼︎」

「アリスだが?こんなに小さくなって…昔のお前の姿なのだろう?」

「か、可愛いと…思ってらっしゃるのですか?」

「あぁ、この世のものとは思えない。隊員時代に下町の子どもと全力雪合戦したことを思い出す」



殿下はどうやら子どもには優しいようです…。



子ども、好きなのね。



今なら甘えてもいいのだろうか。



私、殿下に甘えられる…?



「お茶にしよう」



ヒナがお茶を入れてくれるけど、目を逸らすのよね。



見ちゃいけないものを見てるような目で見られているの…。



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