皇子に嫁いだけど、皇子は女嫌いでした
あまりにも庶民の感覚に近く、父上と意見が合わないことも多々あったが、いつも父上が折れていたようにも思う。
俺はアリスに妥協なんかするとは思えないけど。
「で?いつまで俺の髪を洗っているのだ…」
「あっ、流しますね」
新しくできた風呂は、広くて白い空間。
アリス専用という名目だが、ほとんどが俺のために作ったようなもの。
「はぁぁぁぁぁ…」
「いいですね、この匂い」
「ジェードが東の国から取り寄せたと言っていたぞ。体が温まる効果があるとか」
「寒くなって来ましたね」
雪が降りそうなほど寒い。
結婚式はまだ先で、雪が溶けて暖かくなってから。
それまでに、決めることは山のようにある。
少しずつ、正妃として外にアピールしていくらしいのだ。
「あっ、もうすぐ星の日だな」
「そうですね。いつも家からこのお城を見て、感動していました」
「間近で見るより、その方が美しいぞ」
「そうなのですか?」
星の日とは、冬になると城全体を光る魔法石で飾り付ける。
俺はアリスに妥協なんかするとは思えないけど。
「で?いつまで俺の髪を洗っているのだ…」
「あっ、流しますね」
新しくできた風呂は、広くて白い空間。
アリス専用という名目だが、ほとんどが俺のために作ったようなもの。
「はぁぁぁぁぁ…」
「いいですね、この匂い」
「ジェードが東の国から取り寄せたと言っていたぞ。体が温まる効果があるとか」
「寒くなって来ましたね」
雪が降りそうなほど寒い。
結婚式はまだ先で、雪が溶けて暖かくなってから。
それまでに、決めることは山のようにある。
少しずつ、正妃として外にアピールしていくらしいのだ。
「あっ、もうすぐ星の日だな」
「そうですね。いつも家からこのお城を見て、感動していました」
「間近で見るより、その方が美しいぞ」
「そうなのですか?」
星の日とは、冬になると城全体を光る魔法石で飾り付ける。