―――桜田門―――

パーンと平手打ちを食らうと、其処には、黒川真紀がいた。彼女の目元には、涙が零れ落ちると、彼は黙り込んでしまった。黒川秀樹は警察官の上司でもある。其れなのに、どうして、こうなったのか？―――牧瀬里穂ははっきりと、『―――貴方・・・私の・・・育て方が・・・悪かったのね？昔から、親が嫌だと言っていたし、離婚問題もあったし・・・私が・・・悪いんだわ―――』と今まで以上に、泣き出した。ボロボロと涙が零れ落ち、黒川真紀はその場から立ち去って行く。
尚子はもう一度引っ叩くと、『―――あんた・・・何様のつもりよ！？家族を裏切るなんて―――。』と言い放つと、もう一度パシーンと引っ叩いた。サイバー攻撃は、高見優斗と黒川秀樹が犯人であり、橋本由紀子とその子供を殺したという、許しがたい事件の犯人を逮捕した―――。
彼は小さい頃から、何をやっていたのか？―――自分達の事も思いだすと、木村直人は寿子と、誠の事を思い出した。誠は今、イタリアとアメリカを行ったり来たりしており、奥様と子供と一緒に暮している。子供はハーフでもあるが、色々な言葉を喋れるようにしてあげたい。そうすれば、コミュニケーションを取りやすくなり、医者の診療や警察の言語も学ぶ事も出来たりできるはずだ。
コミュニケーションは大事でもあるが、逮捕するには、勿論、逮捕状が出される事もある―――。
『―――貴方達は・・・元気で良かった・・・私達は・・・大変な事件に・・・巻き込まれたが・・・無事・・・逮捕状が出されるし・・・逮捕される事になった。だから、私達の事は・・・心配せずに、兄貴たちは・・・元気で・・・イタリアやアメリカで・・・過ごしてください。』木村連と木村優斗は警察に連絡を入れると、この二人を―――無事に逮捕される事になった―――。
牧瀬里穂は『―――優斗君・・・連ちゃん・・・御免ね・・・私も・・・人の事を・・・言えないよね・・・私・・・由紀子と友達で・・・弟を殺そうとしたの・・・でも、出来なかった―――。勿論、由紀子も―――だから、自首するわ・・・』
彼女ははっきりと、自首する事にした。それで―――サイバー攻撃はなくなった、はずである。