―――桜田門―――
連はそう言うと、彼等は顔を見合せた―――。此の子―――いい子じゃない。何故、縁談が上手く行かないのか。
「分かった―――貴方は・・・結婚するのが怖いのね―――。だから、警察官に逃げてしまう―――。本当は、派遣会社もやってみたいと思わないの?」
「―――私は・・・小さい頃から、警察官になれと言われ、地道に一人で勉強していました―――。それで受かった時は、確かに、警察の仕事は楽しい―――。そう思ていました―――。だけど、縁談話をしていたが、それでいて、相手に振られてしまい、大学生の時は、暗くなってしまったーーー。私は・・・もう、そんな気持ちになりたくない―――。だから、貴方達の気持ちを確かめに来たんです―――。」
其の言葉に、一緒に居る事が出来る相手だと、我ながら、思ってしまったーーー。彼女は明に視線を向けると、はっきりと言い放った―――。
「―――私は・・・警察官のままで居たい。だから、派遣会社への入社はお断りいたします―――。だけど、結婚は私にも・・・本当は・・・考えもあります―――。だから、これからは、ご一緒にさせて頂いても宜しいでしょうか?―――私も・・・貴方を・・・受け入れる覚悟が決まりました―――。だから、これからは、一緒に居させてください―――。」
その言葉に、彼等は吃驚したように、連を見やった―――。連ははっきりと自分の心境を言い、彼を受け入れる事も出来る―――。
『―――結婚するという事は・・・相手を幸せにしないといけない。それは誰もが分かっている筈で、一緒に暮せるかを考えなさい―――。』
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