―――桜田門―――
爆弾処理班は何人もおり、爆弾を解体する事になった―――。御じい様も連絡を貰った時は、ショックだった―――。彼は―――本気で爆破させるようで、かなり大きな爆弾を使うようだ。余程、派遣会社が憎くなってしまったーーー。こちらの所為だ―――。この時、連は眼を丸くした。
そこには、とある自分に似た男性がおり、手には爆弾らしき人がいた―――。更に、縄で縛られた―――小さな子供がいた―――。本物の爆弾を巻いており、連は昔のように、「兄ちゃん・・・」と呼んだ。その途端、彼は遮った―――。連は中に入る事は出来ない―――。連は警察のバッチを見せると、漸く入れてくれた―――。此処は神奈川県警で、兄が通っていた県警でもあった―――。彼は爆弾を持ったまま、森の中での小屋の中で立てこもっていた。立てこもるという事は、本気で此処を潰しかねない―――。其の時、連はどうしようかと思うが、ハッと背後を見やると、警視庁の人間でもあり、連の伴侶でもある、木村優斗だった。
優斗は拳銃を構えると、彼女は「―――ちょっと・・・待って・・・」と静止した―――。
優斗は眉間に皺を寄せると、「―――何を言う・・・」と怒鳴った―――。彼女は真面目な顔をすると、そこには、泣いている誠の姿があり、誰もが吃驚してしまったーーー。
『お・・・兄様―――何で・・・こんな所に―――。なんで・・・その子を、どうするの?』
「―――撃てよ・・・撃ってみろよ。警察ですら、人を殺すんだ―――。それに・・・欲しい命なんて・・・持ち合わせてない・・・撃てよ・・・」と叫んだ―――。
爆弾犯は実は、爆弾処理班ではなく、爆弾の設計士から貰ってきているようで、爆弾解体中に、彼の心境をきいていたのだが、御じい様と御父様が言っていた事を思い出した―――。
『―――警察は・・・人々の命を守る為にある。人の悩みを聞く事も資格でもある。更に、犯罪を未然に防ぐ事―――でもある。』
―――お願い・・・優しい鈴木誠に、お兄様に戻って―――。
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