―――桜田門―――
―――今、連は看護師さんに連絡した。看護師さんは吃驚してしまい、確かに、そういう連絡が来たと言われた。御じい様の所へは、行けない―――。自分は外泊の許可が下りておらず、此処にいなければならない―――。最後に、こんなメッセージが届いた―――。
『―――連・・・俺は・・・先に行くけど、ちゃんとした人間になるんだぞ・・・そうすれば、誰か良い人が見つかるかもしれない―――。それを忘れるな―――。後、どんなに辛い事があっても、という訳にはいかん。辛い時には、泣いても良いと、アメリカの人から、聞いてみた事がある。だから、最後まで―――一緒に居たかったが、俺はこれまでだと分かり、メールをした―――。今、犯人が目の前にあり、ヒントをあげるから、其処に電話をするから、犯人を捕まえてくれ―――。それが―――お前の役目でもある―――。人々を救いたいんだろう?その夢を叶えるんだ―――。だから、だから、最後まで・・・』
そこまで、文章が留まっていた―――。連は病院中の皆が吃驚する事程、泣き喚いていた―――。
泣き喚いていい時もあるが、駄目な時もあるかもしれない―――。だから、人間社会が今、問題になっている。日本だけではなく、とある国では泣くのを許している事もある―――。
今、彼女はベッドの上で泣いており、医者が診察にやって来た―――。彼女の様子を見に来た時、彼女は大声をあげていた―――。御じい様の事は、悲しい事だが、それでは、余計に悲しみを作ってしまう―――。だから、人々の拠り所として、墓や仏壇がある―――。彼女は医者が来ると、はっきりとそれを言われてしまった―――。病気が悪化してしてしまったようだ。
―――御じい様・・・
救えなくて・・・ごめんなさい・・・
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