―――桜田門―――
―――連は今、病院で治療して貰っており、彼女の為に、ずっと好きだった人を死なせる事を、殺すのは辛い―――。だから、御じい様だけは、手加減はしない―――。御じい様はギリッと唇を噛みしめると、素早く拳銃を噛めた―――。
「―――母さん・・・母さん・・・母さんの報いだ―――。」
それから、パーンと撃ち抜かれると、彼は吃驚したように見やると、その場に連が現れた―――。
連は御じい様を向付けると、「優斗-――・・・」と言った―――。御じい様に止められた。
先程、今迄の自分の境遇を思い出し、部屋から抜け出してしまったーーー。連は明に駆け寄ると、彼女は明の間に、立ちはだかった―――。
「―――お前・・・何をやっている?こいつは鈴木連に入れ替えして、殺そうとしていたんだ。こいつ・・・結婚詐欺師だったんだぞ?それを・・・庇うというのか?お前も一緒に、撃ってやる―――。」
その言葉に、「―――あら・・・御じい様・・・騙されるわけない。御じい様には・・・私を撃てない―――。貴方には・・・良心があるから―――。」ときっぱりと言った―――。
連ははっきりと言うと、御じい様はじわっと涙を浮かべた―――。
「―――仮令・・・詐欺師でも、簡単に撃ってはいけない―――それは、貴方の文句でしょう?だから、御じい様―――忍を許してあげて欲しい―――。」
『―――確かに・・・彼と一緒にいる、明といる―――。その間の気持には、嘘はなかった―――。だから、銃を持っているのは、お前しか・・・いないんだ・・・だから、撃つなと言うのか?お前が言ったんだぞ・・・撃ったから、犯人が罪を起こさなくて済んだって―――。』
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