―――桜田門―――

―――もう・・・誰も信じない・・・私に寄り付く人は、こんな人ばっかり・・・どうして？・・・私は幸せに過ごしたいだけなのに・・・酷い・・・酷い・・・酷い・・・
連は御じい様を失くしてしまい、病院でぽっかりと穴が開いてしまったーーー。これは自分の責任なのか？―――どうして、明が結婚詐欺師だと思っていなかったのか？―――ずっと好きだった人なのに、人殺しを好きになる訳にはいかない―――連は一瞬、そう思ってしまったーーー。
『―――御じい様・・・私は貴方を失って、とても起きている気力がない。御じい様と御父様が、私たちの結婚に反対していたのが、漸く分かってしまったーーー。どうして、貴方は・・死んでしまったの？私が悪いの？』
連はそう思ってしまったーーー。明は死刑になり、裁判ではそう思ってしまったーーー。連は病院で抑制されていた―――。鎮静剤を投与され、暫くの間、自分は眠ったままの状態だった―――。
先程、連は自殺する覚悟であり、御じい様の後を、追うつもりだった―――。この状態で、誰が自分の事を好きになってくれるだろう―――。本気で考えてしまったーーー。連はずっと信じていた―――。明なら、幸せになれるだろう―――。だけど、こうなってしまったのは、自分の所為だ。
そう思ってしまったーーー。
『―――お前は・・・可愛い・・・好きになれる・・・』
明は笑っていた―――。そんな人に、騙されていたんだ―――。笑っちゃう―――。父と祖父の言う事を、聞いてあげるべきだった―――。今、両親が見舞いにきており、連は中々、目を覚まさない―――。
―――早く・・・目を覚ませ・・・