浮気な彼と恋のマジックドライビング
そうだ。

俺はあの瞬間彼女が好きになったんだ。

「大丈夫ですよキャプテン。

俺はこの先もずっとなつを守りますから。

簡単に触れることがかなわなくても…俺の気持ちは変わりませんから」

キャプテンの目をじっと見つめて答えると、途端に表情を崩したキャプテンがにやにやしながら俺の首に腕を回して引き寄せ、拳で頭をぐりぐりした。

「ちょっ!
やめてくださいよ!痛いって」

「いやぁ片瀬って、見た目もイケメンだけど気持ちも言うこともイケメンだよなぁ。

お前モテるのわかるゎ。

クラスの女たちが騒いでんだよな。

あの一年の名前教えろって。

でも、片瀬はずっと一人しか見てなかったよな」

首に回した手を外したキャプテンが
俺の顔を覗きこんでにやにや笑う。

「お前が高山好きなのばればれなんだよ」

「なっ…」

顔が赤くなっているのが自分でもよくわかる。

先輩たちに囲まれてからかわれた俺はさらにはっきりと自分の気持ちを認識する。

俺はなつが好きなんだと。
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