浮気な彼と恋のマジックドライビング
そんな俺たちの不穏な空気を察知した明莉ちゃんは、意を決したように俺を真っ直ぐ見つめて、口を開いた。

「あの…片瀬さん、彼女さんと住んでいたときもバイトしてたんですか?」

「あぁ、なつは看護師してるから夜勤でいないときにね。

バイトしてることは彼女に伝えてないよ」

「ったく、そうやって内緒でこそこそやってるから疑われるんですよ。

そもそもなんでバイトなんてしてるんですか?

そんなに金に困ってるんですか…」

「…誰にも言うなよ。

結婚式の費用と家買いたくてなつに内緒で金貯めてるんだよ。

俺、給料はほぼなつに渡してるからさ。

知り合いに頼んでキャバクラでバーテンと仕事のあと女の子たちを家まで送ってる。

それが俺のやってるバイトだよ」

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