浮気な彼と恋のマジックドライビング

「…なんか…片瀬さんって絶対すげーモテるくせに、口もうまいくせに以外と不器用で恋愛下手ですね…」


「…俺高校時代は彼女なんていねーもん。

なつしかみてなかったし、あいつだけ隣においておきたかったから」

「えっと…。
高校からお付き合いしてる彼女じゃないんですか？｣

明莉ちゃんがおずおずと聞いてきた。

「付き合ってないよ俺たちは」

「じゃあお二人はいつからお付き合いしてるんですか？」

「…付き合ってなんかいないよ。

俺がなつを好きなことは彼女は知らない。」

「はぁ！？」「えっ！？」

二人の大きな声が重なった。

「 じゃあどうして一緒に住んでるんですか！？

ましてや結婚資金とかマイホーム資金とか…。

片瀬さん…なにやってんです？」

呆れた顔をして俺を見つめる二人に、俺は彼女との出会いを話始めた。

中学時代の出来事はさすがに二人にも話すわけにはいかず過去のトラウマで男性恐怖症なんだと言葉を濁した。