浮気な彼と恋のマジックドライビング
俺たちは言いたいことを言い合ったりしたことなんてなくて、本音なんて怖くて口にできなかった。

俺はずっと同棲だと思っていたし、これは同棲だとなつに言ったものの、俺たちの関係は…同居人だったのかもしれない…。

「いいな…お前たちは」

ぽつりと呟いた俺に香田が顔をしかめた。

「はぁ?
言えばいいだけじゃないですか。

自分の気持ちをはっきり言葉にして伝えればいいんですよ。

だいたいルームシェアなんていわれて気のない男と一緒に住むわけないじゃないですか!」

そう言ってイラつきながらテーブルを叩いた。

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