浮気な彼と恋のマジックドライビング
俺の言葉になつはさらに涙を溢れさせながら大きく頭を左右にふる。

「同情ならやめてっ!

ずっと一緒にいたから情に流されて私にいつまでも縛られなくていいからっ!

本当に好きな人と幸せになってよ柊」

絞り出すような悲痛な声で叫んだ彼女の身体が小さく震えていた。

「本当に好きな人?

何言ってるんだよ!

夏生が好きだって言ったよな俺」

腕を緩めて彼女の隣に腰かけ、震える手をそっと握りしめた。
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