浮気な彼と恋のマジックドライビング
柊とは高二、高三で同じクラスになった。

「なつ、パス練付き合え」

昼休みになるとあっという間にお弁当を食べ終えた柊が私の席にやってくる。

「なんだよ、まだ食べてんのか?」

そう言いながらひょいと私のお弁当からウィンナーをつまみ、自分の口の中にほおりこんだ。

「相変わらずなつの弁当は茶色いな」

近くの席から椅子を引っ張ってきた柊が私の隣に座り、私のお弁当を覗きこんだ。

「しっ仕方ないでしょ!
朝…そんなに時間ないんだもん…」

急いでお弁当をかきこみ蓋をしめた私は柊に指摘されたことが恥ずかしかった。

だって言われた通り、私のお弁当は彩りなんて気遣えるほど時間も食費にも余裕がなくて…自分で毎朝作るお弁当は茶色一色のお弁当に唯一たまご焼きが色味を主張していた
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