浮気な彼と恋のマジックドライビング
「えっ…自分で作ってんの?」

隣で目を丸くしている柊にお弁当をしまいながらうつむいて「うん…」と小さな声で返事をした。

「ほんと夏生はえらいよね」

一緒にお弁当を食べていた中学からの友人(はるか)が私をからかった柊を睨みつけた。

「夏生は自分のお弁当もだけど夕飯も支度するんだよ。
すごく料理上手なんだよ!」

「まじか!
なつを嫁さんにもらうやつが羨ましいな。
料理上手で世話焼きで、よく気がつくし何よりサッカーが上手い!

お前サイコーだな」

「サッカー上手いがなんでいい嫁リストにはいるわけ?
ワケわかんない柊」

「いや!そこ一番重要だろっ!
子供と一緒にサッカーやるんだぞ?
俺一人で子供たち何人も相手できないだろ!」

柊の言葉に思わず私の顔が赤くなる。

柊の奥さんにする人の条件…。

別に私が彼の未来の家族の中にいるわけじゃないのに、そんな風景を勝手に想像してとんでもなく恥ずかしくなった。


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