FADE〜最後の記憶


言われた通り次の日も大学病院へ行った。



しかし受付を済ませると案内されたのは、

診察室ではなく、

延々と続く薄暗く長い廊下の突当りの

薄気味悪い部屋だった。


中は如何にも研究室のような部屋で

壁一面の棚に入り切れない専門書が

無造作にそこら中に積み重ねられていた。



私はその部屋のほぼ中央の椅子に

腰掛けさせられた。



一人でいるには気味悪く居心地の悪い部屋に…



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