涙とキスと隣の泣き虫





「おーい、また深澤が泣いてるぞー」

「はいはい」


「花田ー、リキが転んで泣いてるぞ?」

「はいはいどこが痛いのー?」


「花田ー、深澤が!」

「はー…て、だぁっ!私はリキの世話係じゃ無いっつーの!」

いつの間にか、リキが泣くと何故か私の名前が出るようになっていた。


「ハナちゃぁん……」

だからといって、私が向かったところでこの泣き虫王者のリキが泣き止む筈もないから行き損なのに。
何で私は毎日毎日、学校内を走らされているのだろうか。


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