涙とキスと隣の泣き虫
現実と
高校生になってからは、何故かリキを落ち着かせるように面倒をみてきた。
けど"もっと泣かせたい"と思うのは、私の潜在意識の中で眠っていた感情なのだろうか。
自分の行動に全く抵抗はなかった。
「……っ」
ゆっくりと唇を落としていけば、リキの身体が反るように大きくと動いたのが分かった。
「……ちょ、待って」
予想通り"待った"の声がかかる。
「リキは黙って」
「え……と。ハナ、ちゃん?」
ギロリと睨み付ければ、明らかに戸惑う返事が戻ってくる。
今の私にはそんなのどうでもいい。
リキの後ろに回された右手をゆっくりと動かしはじめる。
薄くて華奢な身体はすべすべしていて、背中を撫でているこっちが気持ちがいいくらいだ。