涙とキスと隣の泣き虫
リキのしゃくり上がる声なんてお構い無しに、何度もキスを落としていく。
「……っ、」
背中に回された手をそのまま滑らせれば、甘い息が上がるのも時間の問題。
「ちょ……。マ、マズイよ?」
「何が?」
「だって……あれ?」
「私彼氏いないし、あんたも彼女いないし」
「う、うん?」
「何も問題ないじゃん」
「ハ、ハナちゃん?」
泣き虫で情けないコイツでも、男子高校生の理性なんてぶっ飛んでくのは承知だった。