涙とキスと隣の泣き虫
「はぁっ!!?」
「僕、ハナちゃんの事が好きなのかもしれない」
なんて、目の前にいるリキは顔を真っ赤にしている。
「あ、あんた何言ってんの?」
とんでもない発言をするに対して、私は眉間に皺を寄せた。
「どうしよう?」
「そんな事言われても、リキは先輩が好きなんだろ?」
「あ、あれ?」
「あんたは先輩が好きなんだよ!!」
「だ、だって。凄くドキドキしてる」
「はぁ?」
「今までこんなにドキドキした事なんて無かった!!」
そう口にするリキは耳まで赤いくせに至って真剣な表情をみせる。
自分からしておきながら今更だけど。
全てのボタンの外れたカッターシャツから覗く白い肌から慌てて目を反らした。