涙とキスと隣の泣き虫



「でも……ほら、なんかいつも一緒にいるし」


廊下の壁に寄りかかって、先輩に視線を向ければ。女の先輩は私の態度を気にする様にに言葉を続けていく。


「2人セットって感じだし……」

うわ、リキ1人の男子として見られてないのかよ。


「それに、リキくんも上の空って感じだし」

リキもリキだよ。
せっかく先輩と2人きりになるチャンスなのに。

好きな女の子と教室で2人きりなのに何も出来ないなんて、本当に情けなくて自然と溜め息が漏れる。





「あのね、誕生日は終わったの──」


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