私の知らない私の家族
今日は仕事が早く終わったというお兄ちゃんに誘われて、私はお兄ちゃんと一緒にゲーセンに来ていた。
最初はさっきのお母さんのことでモヤモヤしていた私も、お兄ちゃんと色んなゲームをしているうちにすっかり楽しんでいた。

「あ!猫のぬいぐるみ!」

UFOキャッチャーを見て回っている時、私は大好きな猫のぬいぐるみを見つけた。
今クラスでも流行っている女子に大人気のぬいぐるみだ。
私がじーっとゲーム機の中のぬいぐるみを見つめていると、

「ちょっとどいてみ。」

お兄ちゃんがゲーム機にコインを入れて、ゲームを操作し始めた。
迷わずテキパキとボタンを操作するお兄ちゃん。
そしてなんと、並べてあった景品のぬいぐるみを2つ同時に取ったのだ。

「ほい。」

そう言ってお兄ちゃんは私に2つのぬいぐるみを手渡した。
白猫と黒猫の可愛いぬいぐるみ。
私は目をキラキラと輝かせた。

「お兄ちゃんすごい!ありがとう〜❤︎」

ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ私。すると、お兄ちゃんは私の頭を優しく撫でてくれた。
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