私の知らない私の家族
その後、しばらくゲーセンで遊んだ後、近くの喫茶店に入った。
お兄ちゃんにパフェを奢ってもらい、私はまずそれをスマホで写真に撮ってから食べ始めた。

「んんーっ!美味しい〜♡お母さんは厳しいから全然食べさせてくれないんだよね〜。お兄ちゃんありがとう!大好きっ❤︎」

盛り上がる私を見て、お兄ちゃんはコーヒーを飲みながら微笑んだ。

「俺、サユのこと甘やかし過ぎかなー?もっと厳しくしようか?」

「いやいやいや!絶対今のままのがいいよお兄ちゃんは!お兄ちゃんまで厳しくなったら…私グレるよ?」

「あはは。髪染めてピアス開けるの?」

「そ!それで学校サボって不良と連むんだよ!だから、絶対厳しくしないでね!」

はいはい。とお兄ちゃんは笑いながら言った。

お兄ちゃんはいつだって私の味方だった。
小学校低学年の頃、部屋の壁に落書きをした時も、家の窓ガラスを割った時も、お母さんやお父さんに怒られる私をいつも庇ってくれた。
今だって、成績が悪くて怒られた時庇ってくれるし、勉強だって教えてくれる。
そんな私にはもったいないくらい素晴らしいお兄ちゃんの事を、私は心から尊敬していて、大好きだった。

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