私の知らない私の家族
次の日、学校に行くとシュリがいきなり私の肩をポンと叩いてきた。
「サーユっ!ねえ、昨日私クッキー焼いたんだけど…」
そう言って手作りクッキーの入った袋を私に差し出したシュリ。
食べることが大好きな私はキラッと目を輝かせた。
「え?!くれるの?!」
しかし、
「違うよ!サユにじゃない!これは…その、…お兄さんに渡してくれないっっ?!」
シュリは目線をそらして顔を真っ赤にしながら私にそう言った。
私はため息をついて、分かったよ。と、袋を受け取った。
「ま、元気だしなよサユ!」
「そーだよ!お兄さんかっこいいもん。仕方ないよ!」
リサとカリナが苦笑いしながら私を慰める。
かっこいいお兄ちゃんを持つということは、自慢という特権と引き換えにこういうこともあるのだ。まあ、仕方ないんだけどね。
「あはは。一ノ瀬さんドンマイだね。」
「でも確かに一ノ瀬さんのお兄さんイケメンだよね。」
「うんうん!前にショッピングモールで一ノ瀬さんとお兄さんに会ったんだけど、声もかっこよかったよ!」
「えぇー?!喋ったの?羨ましい〜」
あまり話したことのないクラスの女子たちにも評判の私のお兄ちゃん、一ノ瀬 響眞(イチノセ キョウマ)は、学生時代は成績優秀でスポーツ万能。今は立派な社会人。
それに、妹の私にすごく優しくしてくれる。
お兄ちゃんの妹だということで、人見知りな私もクラスで浮いたことはない。
本当に毎日が幸せだった。
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「サーユっ!ねえ、昨日私クッキー焼いたんだけど…」
そう言って手作りクッキーの入った袋を私に差し出したシュリ。
食べることが大好きな私はキラッと目を輝かせた。
「え?!くれるの?!」
しかし、
「違うよ!サユにじゃない!これは…その、…お兄さんに渡してくれないっっ?!」
シュリは目線をそらして顔を真っ赤にしながら私にそう言った。
私はため息をついて、分かったよ。と、袋を受け取った。
「ま、元気だしなよサユ!」
「そーだよ!お兄さんかっこいいもん。仕方ないよ!」
リサとカリナが苦笑いしながら私を慰める。
かっこいいお兄ちゃんを持つということは、自慢という特権と引き換えにこういうこともあるのだ。まあ、仕方ないんだけどね。
「あはは。一ノ瀬さんドンマイだね。」
「でも確かに一ノ瀬さんのお兄さんイケメンだよね。」
「うんうん!前にショッピングモールで一ノ瀬さんとお兄さんに会ったんだけど、声もかっこよかったよ!」
「えぇー?!喋ったの?羨ましい〜」
あまり話したことのないクラスの女子たちにも評判の私のお兄ちゃん、一ノ瀬 響眞(イチノセ キョウマ)は、学生時代は成績優秀でスポーツ万能。今は立派な社会人。
それに、妹の私にすごく優しくしてくれる。
お兄ちゃんの妹だということで、人見知りな私もクラスで浮いたことはない。
本当に毎日が幸せだった。
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