俺と先輩。
僕がこの学習塾に入塾したのは中1のとき。
あの時はまだ先生、いや、先輩のことを知らなかったとき。
あの頃から先輩のことを知っていたかったな、なんて、思ってる。
中3になったとき、やっと俺は先輩の存在を知った。
塾の中で1人、大学1年生なのだろうか?、そのくらいの年と思われる人がいた。
髪の毛を染めているから、高校生ではないことはわかる。
その時はまだ「ただの先生」。
塾長が先生を呼ぶ時、「菜乃〜!これよろしく〜!」
という。
どうやら教えることはしていないようだ。
塾長のお手伝い?雑用?事務?そこらへんだろう。
そして名前は “菜乃”
菜乃先生は生徒の家族に配る手紙をファイルに手際よく入れていく。
めっちゃくちゃ素早くて、何十人分のファイルを一瞬で作り終えた。
その瞬間、
ふわっと顔が緩んで素の表情というか、
やわらかい顔になった。
『ドキッ』
その表情を見た俺は、釘付けになり目が離せなくなった。
何かが始まる音がした。
あの時はまだ先生、いや、先輩のことを知らなかったとき。
あの頃から先輩のことを知っていたかったな、なんて、思ってる。
中3になったとき、やっと俺は先輩の存在を知った。
塾の中で1人、大学1年生なのだろうか?、そのくらいの年と思われる人がいた。
髪の毛を染めているから、高校生ではないことはわかる。
その時はまだ「ただの先生」。
塾長が先生を呼ぶ時、「菜乃〜!これよろしく〜!」
という。
どうやら教えることはしていないようだ。
塾長のお手伝い?雑用?事務?そこらへんだろう。
そして名前は “菜乃”
菜乃先生は生徒の家族に配る手紙をファイルに手際よく入れていく。
めっちゃくちゃ素早くて、何十人分のファイルを一瞬で作り終えた。
その瞬間、
ふわっと顔が緩んで素の表情というか、
やわらかい顔になった。
『ドキッ』
その表情を見た俺は、釘付けになり目が離せなくなった。
何かが始まる音がした。
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