crush or love?
「弥生、終わった?」

ウィリアムが弥生のパソコンを覗き込む。「うん」と弥生は大きく頷いた。ウィリアムは弥生の資料を見て、「すごい」と呟く。

「やっぱり、弥生はすごいね!わかりやすくてとても見やすい!こんな資料、僕は作れないよ」

「ありがとう。でも、まだまだだよ」

「そんな謙遜しなくていいのに。どうして日本人は素直に喜ばないの?」

「本当はとっても嬉しいけど、それが決まりなんだよ」

「そうなんだ」

パソコンの電源を切り、弥生はかばんを手にする。そしてウィリアムに「帰ろう」と声をかけた。

「今日はもう遅いから、明日どこか食べに行こうよ。ご飯、おごるよ」

弥生がそう言うと、ウィリアムは「えっと……僕の悩み……」と申し訳なさそうに言う。そこで弥生は思い出し、「ごめん!聞くよ!」と再び座った。

「いや、僕こそごめん。こんな時に言うべきじゃないよね?弥生、疲れてる?」

「大丈夫!ウィリアムがマイナスなこと言うなんてよっぽどだよ。言って?」
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