利害関係から恋愛へ発展する方法
「もう残業ねぇのか?」

黙々とごはんを食べながら
そんな事を聞いてくる。


「たぶん、誰か休んだりしちゃったら
残業になっちゃうかもしれないけど」


「ふーん・・・」


食器を片付け、ソファーに座る祐二の隣に座る。

これが最近のルーティーンになっている。

と言っても、30分くらいしかないけど・・・


「残業の時、電話してくんない?」

テレビを見ながら
ふと私の方に顔を向けた。


「電話?」

「そう、電話。」

「残業の時に電話するの?」

「ん?いや、残業が終わって会社出る時」

「いいけど・・・何で?」

「行方不明になったらすぐ分かるじゃん?」

「は・・?行方不明!?私が?」

「実質、ちひろが行方不明になって気づくのって俺しかいないだろ?」


たしかに・・・家出て以来

お兄ちゃんからは連絡すらないし。

妹の事心配しなさすぎでしょうよ・・・
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