利害関係から恋愛へ発展する方法
少し派手目の化粧だけど、どこか見覚えがある。

固まって考え込んでいる私に


「ひろの彼女・・ほら、お兄ちゃんの」


お兄ちゃん?あぁ!お兄ちゃんの彼女さんだ。


名前・・・何だったっけ・・・

えぇっと・・・



「玲香さん!」

「そうそう!この辺に住んでるの?」

この辺ではないけど、説明するのも
何かややこしいし

「はい」

と答えておこう。

「私もうすぐ上がりだから、ごはん行かない?」

ごはんと言われても
チューハイと枝豆の気分だったんだけど


「あ、はい」


断れるわけないし・・・


「妹ちゃん、今帰りなの?」

「はい、残業で・・・」

「そうだったんだー、大変だね。」

「玲香さんはあそこで働いてるんですか?」

「うん、今まではね。かけもちしてたんだけど
1人暮らしじゃなくなったから
コンビニだけでいっかーと思って。
あくせく働きたくないし」

悪気はないんだろうけど・・・
何だかなぁ・・・

「そうなんですね・・」

近くのファミレスに入ったものの


「でね、ひろがね。たまには料理しろとか言ってくるから腹立ってさー」


お兄ちゃんへの愚痴のオンパレードなんだけど

妹としてはあまり気分は良くないわけで・・・

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