利害関係から恋愛へ発展する方法
近くの焼き肉屋さんに入り向かい合って座るけど


「何、ニヤニヤしてんだ?
そんな焼き肉うれしかったんか?」


単純すぎて顔が緩んでいたらしい・・・


「久しぶりにお肉だなーって
うれしくなっちゃって・・・」


祐二とこうしていれる事がうれしいんだけど

そんな事言えるはずもなく・・・


「ちひろも酒飲むだろ?
レモンサワーか?ハイボールか?」

「レモンサワーで」

「肉は適当に頼むけどいいか?」

「あ、うん」


手慣れたようにタブレットで注文を終わらせると

さすが、夕方とだけあって人が空いてるせいか

すぐにいろいろと運ばれてきた。


運ばれてきたけど・・・


「何か・・・多くない?」

「そうか?」

そうか?って・・・こんなに食べたら
絶対太る・・・

手際よく、お肉をどんどん焼いてくれる祐二を
じーっと眺めているだけの私。

「ほら、食え」

そして焼けたお肉をどんどんお皿に入れてくれるわけだけど


「祐二、焼くの忙しくて食べれてないじゃん。
私が焼くよ」

しかも、焼いたのを全部私のお皿に入れてるから
祐二はお酒しか飲んでいないという・・・


「ん?ちひろが腹一杯になったら食うから
気にすんな。肉食いたかったんだろ?」


そう言いながら笑っているけどさ・・・

何その優しさ・・・

も、もう・・・太るとかどうでもいいや。

このうれしさが隠せないくらい
顔のニヤニヤが止まらない。


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