利害関係から恋愛へ発展する方法
「俺達もう出るけど、真山達は今来たんだろ?」

「あ、はい。今来たとこです」

「とりあえず、これ足しにでもして」

そう言いながらお兄ちゃんにお金を差し出している。


「そ、そんな!もらえないっスよ」

「いいから。んじゃ、ちひろ帰るぞ」

恐縮して受け取ろうとしないお兄ちゃんに無理矢理渡すと

スタスタと会計を済ませ

何事もなかったかのように歩き始めた。


「ビールどんくらいあったっけ?」

「3本くらい?かな」

「ならいっか。腹一杯なったか?」

「うん。大満足」

「何かご機嫌になったな」

「ご機嫌って・・・別に不機嫌じゃなかったし」

「そう?ならいいけどー」


なんて言いながら頭をくしゃくしゃされている。


「もー、髪の毛ぐしゃぐしゃなったー」

「そんなちひろも可愛い可愛い」

な・・・何てことを

さらっと言ってくれてんだ。

これだから・・・イケメンは嫌なんだよ。

何て事ない言葉でも100倍増しに思えてくる。

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