利害関係から恋愛へ発展する方法
「はい。もう出ます」

「あ、そ」

脱衣所を出て、
明かりのついてる部屋の方へ向かい廊下を歩きながら
バスルームがあの惨状だから
もしかして、部屋とか
もっとすごい状態になっているんではなかろうか・・・
なんて考えながら
扉を開けると

「ぼーっと突っ立ってないで
寒いから、さっさと閉めてくんない?」

「あ、はい、すいません」

意外と片付いてる。

というか、むしろ
生活感がないようにすら思える。

低めの長いガラステーブルに
立派なソファーセット
そして、お洒落な台の上には大きなテレビとスピーカーが並べられている。

「あっちの右側の部屋使っていいよ」

と指差された方を見ると
右端と左端の方にドアがある。

「ありがとうございます・・・」

「明日何時から仕事?」

「へ・・?」

「へ?じゃねぇんだよ。
仕事で来てんだろ?」

そうだった。出張で来てるって言ったんだった。
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