利害関係から恋愛へ発展する方法
そのまま男の後ろを歩くけれど

「お前うぜぇ・・・」

そんな言葉が前から聞こえてきた。

思わず顔を上げると

前を歩く男がクルッと振り向き
見下ろすように睨んでいる。

「あの・・・」

なぜ、怒っているのかが分からない。

「犬じゃねぇんだから
後ろ歩くなよ。
隣来い、隣!」

そう言いながら
私の手を掴むと
男の横に引っ張られた。

そのまま横並びにしばらく歩くと
車高の低い、いかにも怖そうな人が乗ってるだろうという印象の黒い車の助手席を開け

「ほら、乗れ」

促されるように私が乗り込むと
男も運転席へと乗り込んだ。
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