利害関係から恋愛へ発展する方法
えーっと・・・とりあえず
必要な材料は買ったし
このくらいかな。

なんて横を見てみると

忽然と姿を消している男。

はぁ?どこ行ったの??
っていうかいつの間に・・・

辺りを見渡すけれど
姿は見えず・・・

グルグルと歩き回り数分経った頃

「あ、ちひろ発見」

背後からの声に振り向くと
悪びれた様子なんて微塵も感じられないような表情を浮かべている男がいる。

「どこ行ってたの?」

大きなため息をつきながら
そう言う私に

「プリン食いたくね?」

「は?プリン?」

「食いてぇだろ?だから探してきたぞ」

何か、感謝しろよ的な言い方とドヤ顔に
もう・・・

「ふふふ、そうそう食べたかった。ありがとう」

笑いが出てしまい
愛おしさすら出てきてしまう不思議。

「だろ?だと思ったんだよなー」

自信家なのか、単純なのか、はたまたありえないけど純粋なのか

うれしそうなドヤ顔見てると

全身の力が抜けていくような穏やかさがくる。

あぁ・・やっぱ

この人の事好きだ。
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