利害関係から恋愛へ発展する方法
「い、いいよ。多分大丈夫」

そう言いながら
髪をはたくように
佑二の頭を手でクシャクシャとしてあげるけど

小刻みに手が震えてしまっている私。

「ありがと。シャワー浴びてくる」

そんな私に気づくはずもなく

そのままバスルームへと行ってくれた。

あー・・・もう。

1年分の緊張が一気にきた感じがして

大きく大きくため息が出た。

顔なんて、最初からイケメンだって事くらい分かってたけど

けど、けど・・・

気持ちが入る前と、入った後じゃ
全然見え方が違うものであり・・・

何てことない仕草や表情が

すべてフィルターがかかったようになってしまうんだ。

そう、それが完全なる恋なのだ。
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