御曹司に身分違いの恋をしました。


「じゃあ 展望台へ上がってみる?」


ツインタワーの展望台なんて
上がったこともない
私にとって無縁なところだと思っているから。


「はい」


私が想像してたのは
普通のビルの屋上。


しかしエレベーターの扉が開いて
目の前の視界には
素敵なフロアーが広がった。


「すごっ!」
思わず口に出すほどの凄さ。


テナントゾーンにも
素晴らしい日本庭園があるが
ここにも日本庭園がある。


そして一角にはプラネタリウムも。


「素敵ですね」


「初めて?ここ」


「はい だから
さっきから素敵すぎて
素敵以外言葉が出ません」


「へぇ〜そうなんだぁ
それなら少し歩こうか?」


さりげなく手を取られ
日本庭園を歩く私たち。


素敵な場所
素敵な男性の隣
自分はセレブ?と勘違いしそうになる。


「あっ!!!
星が見える!!!」


「はぁ?」


いきなり私が星が見える!と
叫んだから驚いている山口さん。


「あまり見ることないので・・・
こんなに綺麗に星が見えるなんて
感動しますね」


「それぐらいで感動するとか
純粋なんだね」


「あ、ありがとうございますへへへ」


「なんか君は可愛すぎて
キスしたくなっちゃうよ」


「え・・・」


「いい?」


尋ねておいて返事待たずに
唇は重なった。


「え・・・」


「まぁあ 
海外ではキスやハグは
挨拶がわりだから」


「あ・・・挨拶・・・ですか・・・」


ちょっとだけ
特別だと受け取った私はおバカ。


「プラネタリウム入ってみる?
それとも場所を変える?」


「どっちでもいいです
お任せします」


「うーんそうだなぁ
プラネタリウム入ると寝てしまいそうだから
美味いものでも食べに行こうか?」


「はい」


山口さんはすぐに車の手配をした。


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