御曹司に身分違いの恋をしました。
すると山口さんは後ろから私を抱きしめ
「帰らせたくなかったから」
と呟いた。
帰したくない。。。とは?
「君もそのつもりだろ?」
そのつもり。。。とは?
うん?そのつもりとは???
えっ???
頭がやっと回転した時にはもう
唇は奪われていた。
こんなに濃厚で甘い大人のキスは
初めてのこと。
もうそれだけで身体の力がスーっと
抜け落ちて腰が砕けた。
「あれ?そんなによかった?」
腰から崩れ落ちた私の前に座り込みながら
顔を覗く。
「そ・そんな。。。
マジマジと見ないでください
恥ずかしいじゃないですかぁ」
顔を両手で隠す。
「そういう態度
益々そそるね!さっ!立って」
と両脇を抱えられ立たされた。
「あれぐらいで腰が抜けてたら
この先もたないよ
奥の部屋に行こうか!」
もう一つ奥の部屋へと移動した。
この先もたない?
もたないとは。。。どういうこと?
聞く間も無く部屋へと入った。
その部屋はここだけでも
私のアパートより広く
50インチの壁掛けテレビ
キングサイズのベットが置かれていた。
すごっ。。。
今日は『何回すごっ』という言葉を
発したのかわからないくらい
色んなことに驚いている。
「大袈裟だなぁ
この部屋よりもっとすごい部屋に
住んでるんじゃないの?」
そっか。。。
私が会員制の高級バーに勤めているから
そう思ってるんだね。
「比べ物にならないですよ」
「またまたぁー」
山口さんってどういう風に私を思ってるんだろ
川相さんの知り合いだと言うから
結構お金を思っているお嬢さんって?
お金持ちでなければ
お嬢さんでもない
ごめんなさい。
「どうしたの?シュンとしちゃって」
「なんか。。。色々と。。。」
「いいからおいで」
またキス
山口さんは魔法使いの様。
そして優しく私を包んでくれる。