御曹司に身分違いの恋をしました。
少し待っていると川相さんが現れた。
その姿に何故か涙が溢れた。
「何何?いきなり」
「すみません」
同じお父さん世代なのに
どうしてこんなに違うのだろうと
ただ自分の父親を助けただけの
見ず知らずの私の話に
こうして付き合ってくれる川相さん。
戸籍上の父は
まだまだ働けとお金をせびる。
「ろくでなしだね
君のお父さん」
「そうです!母にも言ってなかったみたいで
返済額を言ったら驚いてました」
「今度お母さんを胸の内を話してみたら?」
「はい 母も話があるって言ってました」
「そっか まっ!今日のことは忘れて
美味しいもの食べに行こう
何が食べたい?」
「いえ なんか話を聞いてもらったので
スーとしました
川相さんはお忙しい方なので
これで十分です!ありがとうございました」
お断りしたが
実はもう予約入れてるからと
お寿司屋さんに連れて行ってくれた。
回るお寿司じゃなく
カウンターがある高級寿司店。
「好きなもの頼みなさい」
と言われても何を頼んでいいのか。
「お任せで握ってやって」
と主人に頼んで次々と運ばれてくるお寿司
ウニとか最高でマグロなんて
口に入れるとトロけるなんて初めての経験だ。
私が「これ美味しい!美味しい!」
と食べるのを笑いながら川相さんはみてる。
「いらっしゃい!
あっ!」
店の主人が来客に挨拶したと思ったら
言葉が途中で止まった。