御曹司に身分違いの恋をしました。


「いくら?」


「200万程度かな
そこまでないかな?」


「え?月々の支払いは?」


「5万円 終わらなくて
利息利息ばかりで」


そりゃ借りてるところがところだもの
闇金。


ため息しか出てこない。


あと2ヶ月でそんなに稼げるわけもない。


2ヶ月で返せるところまで返して
その後は母と協力するしかないか
街コンなんてまだまだ先の話になりそうだ。


「ごめんね」「ごめんね」
ばかり言う母。


「仕方ないじゃない!
こうなったものはどうしようもないじゃない!
払うしかないでしょ
早くあいつと別れないと
まだまだ膨れ上がるよ?
追えなくなるから早く別れて!」


「ごめんね」


何度もごめんねと言う母に
「謝るな!泣くな!」と激怒する私。


しばらくすると母は落ち着いた。


「ねぇ 気になってたんだけど
あんたが高級バーで働くなんて
何か変なことでもしてるんじゃない?」


私みたいな身分が働けるところじゃないのは
母も承知だ。


「してないわよ
ただお金持ちのおじいさんが倒れてて
助けたから「命を救ってくれてありがとう」
ってお金をくれるって言ったんだけど
働くところを斡旋してもらっただけよ」


「誰なの?」


「もういいじゃない」


「お礼言わなくちゃ母として」


「いいわよ もうその人とは会わないし
2ヶ月したら辞めるつもりだから」


「その先はどうするの?」


借金返済のことか?
辞めたらお金困るし?


「何か探して返済は協力するよ
1度経験したから今度は
繁華街の飲み屋さんでも探して
勤めてみるよ
その方が給料いいでしょ」


「そう言う意味じゃなくてね
好きな人とかいないの?
結婚とかしないの?」


「できるわけないでしょ!」
今日1番怒った瞬間だった。


貧乏なのに誰があたしの相手するの!
借金抱えた女なんて!


母に言っても仕方ないことぐらい分かってる
分かってるけど止めることはできなかった。


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