御曹司に身分違いの恋をしました。
もう終わりにした方がいいかな
そう思ってた数週間後
私は身体の異変を感じた。
倦怠感と食欲不振
胃の辺りがムカムカとする。
「どうしたの?
ちゃんとご飯食べなさい
生活がまるっきり違うから
身体が変になっちゃったのかしら?」
人が働いているときに寝て
人が寝る頃働く
もうこの生活になって10ヶ月も経つ
それで身体は慣れてきているはずなのに。
「ムカムカするのよ」
「ムカムカねぇー
ねぇ!誰かと付き合ったりしてる?」
母には山口さんの存在は伝えていない。
「ううん 悲しいかな
誰も・・・」
「そう?妊娠してるのかと思ったんだけど
その症状ってまさにそれじゃない?」
妊娠・・・
考えれば生理がない。
まさか?
私は青ざめた。
「彼氏がいるんでしょ?違うの?」
私の表情を見てすぐに察した母。
「彼氏じゃない」
「うん?どう言うこと?」
「ごめん!母さん!
ホントごめん!身体だけの関係の人がいる」
「まさか?
あなたを高級バーに紹介してくれたって人?」
「違うよ!母さん
その人は違う 別の人」
「付き合ってないの?」
「お互い気持ちはない」
「あなたは?」
無い!とは即答で言えなかった。
私の様子で気持ちを察したのか
相手に伝えなさいと母は言うが
それは絶対無理!だと伝えた。
母と同じになってしまう
向こうの親もお金持ち
本人も地位のある人
絶対無理だと伝えた。
「産むの?産まないの?」
そんなの急かされても
本当に妊娠してるかどうかも
わかっていない。
母は急に号泣し始めた。
我が子に自分と同じ道を歩かせてしまうなんて
因縁の深さを痛いほど身に染みるって。
自分がそうだったから
自分の血が流れている最愛の娘も
同じ道に進んでしまったと。