御曹司に身分違いの恋をしました。


「検診でね
赤ちゃんのおばあちゃんに会ったの」


「うん?おばあちゃん?
あっ!お腹のね!えっ?それで?」


「向こうは年に一度の検診に来てた
あたしも調子が悪いから検診だと
言ったからバレてないと思うよ」


「それならいいけどね」


「ドキドキするね」


「私もそうだったわよ
産まれるまでは何としてもでも
隠し通さなきゃって
産まれたら別に言いようはあるけどね
人の子を預かってるとかね
お腹が大きいのを見られたら
何されるかとすごく怖かったから」


私はその心配はない
ないけれど。


「でもあたしを連れて歩いてるのを見られて
バレちゃったんでしょ」


心のどこかであなたの子よ!って
言いたかったのかもしれない
だから会って後に電話がかかってきた時には
隠し通せなかったと母は言う。


「あたしは何があっても隠すから」


・・・と意気込んでいたのに・・・


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