御曹司に身分違いの恋をしました。


「愛ちゃんサキさんのヘルプ頼める?」


「えっ!いいんですかぁ?」
おそらく顔にも出てるだろう
顔がニヤけてくる。


「愛です!よろしくお願いします」


「あっ!!!」
すぐにその人に『あっ!!!』と言われた私。


「あれぇー?山口先生
愛ちゃんの事を知ってるの?」


サキさんが聞いた。


山口って言うのか。。。


「時々エレベーターで会うよね?
ここで働いてたんだ」


(はい!会えた日はラッキーだと
嬉しくてテンション上がってます)


「そうです」


「綺麗な子だなぁと思っていたから
どこで働いてるのかと思ってた
今日ここへ来てよかったよ」
と社交辞令だろうけれど
嬉しい事を言ってくれる。


「ありがとうございますっ!
先生と呼ばれてますけど
何をされてるんですか?
病院の先生ですか?」


(あっ!川相さんのところの先生か?
でも。。。20階を利用するのだから
やっぱり弁護士さんだよね?
とりあえず病院の先生か?と聞いてみよう)


「病院の先生かぁ。。。そうくるか?
お医者さんが好き?」


「いえ!そんな事ないですよ」


「山口先生はね
弁護士さんなのよ」


(やっぱり)


「先生のご両親はテナントゾーンにある
宝石店を営んでいるのよ
お母様のご実家はアパレル業界だし
先生って絵に描いたような御曹司様よ」


(そうなのか。。。
私とは丸っ切り正反対の立場なのね)


この時点で住む世界が違うから
気持ちを沈めていれば良かったのに
お酒の席で言われることを
本気に取るだなんて。。。


普段の私ならサラリと流すのに
真に受けてしまうなんて。。。





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