御曹司に身分違いの恋をしました。
「どうした?心ここに在らずだな」
「そんなことないですよ」
「そりゃ こんなおじさん相手にするよりは
あっちの若者の方が楽しいわなぁ〜
向こうで楽しそうにしてたのに
呼んでごめんね」
「そんなことないですよ
川相さんのような素敵な人が
お父さんだったらなぁーって
思いますよ」
「そうかぁ?それは嬉しいね!
自分も愛華ちゃんの様な子が
娘なら絶対嫁に出さないだろうな」
「え?それはそれで変ですよ」
「そう?娘がいないから
実感ないけどな」
川相さんは息子さんが2人いるそうで
今はまだ大学3年生と高校生で
2人ともお医者様を目指しているらしい
大学3年と言えば私の一つ下になるのか。
「あいつらはあいつらなりに
プレッシャー感じてるみたいだけどね」
「そうですよね
私みたいな身分なら
何もプレッシャーなんてないんですけどね」
「無い分苦労してるだろ」
「・・・そうですね
あっ!グラス空いてますけど
何か飲まれます?」
「ちょっと軽めでビールにしとこうかな
明日午前中から会議だからね
アルコールの匂いぷんぷんさせてたら
何を言われるか」
「わかりました」
「あれ?向こうにいるの
雅人くんかな?」
サキさんのいる席を見て川相さんが言った。
雅人?どっちのこと?
山口さんのことかな?
それとももう1人の人?
「お知り合いですか?」
「うん!うちの顧問弁護士
山口雅人
若くても優秀だからね」
川相さんと山口さん
知り合いなのか。。。
「いくつなんですか?山口さんって」
「確か28?9?30にはなってないと思うよ?
ううん?気になるのか?」
気になるなんて言えるはずもなく
「素敵な方だと思いますけど・・・」
「紹介しようか?
愛華ちゃんなら向こうも
気に入ってくれるんじゃ無いのかな?」
「いえいえ恐れ多いです!」
「待ってなさい」
そう言ったと思うとサキさんの席へ行き
山口さんを呼んできたのだ。